地価公示価格が発表されました。
日本一高いのはおなじみ銀座「山野楽器」の㎡あたり5,500万円です。新聞では地価公示価格の最高額と言われています。
でもここに少し「言葉の魔法」があるように思います。
バブルの時一番地価が高かったのは、同じ銀座の「塚本泰山ビル」の平成2年 3,770万円/㎡です。ここは地価公示で現在も調査が行われており、平成30年の価格は2,810万円です。
山野楽器の地価公示は平成18年からの調査で、バブル期には調査されていませんでした。
地価公示の対象は永遠に同じ場所を調査している訳ではなく、変わったり増えたり減ったりしています。
もちろん、ずっと変わらない調査ポイントもあります。
さて、山野楽器の平成18年の価格は2,300万/㎡で塚本ビルの価格、1,300万/㎡を抜き日本一となります。
その時の価格を比べると、山野楽器は塚本ビルの約1.77倍です。
今年の調査の二つのビルの価格は山野楽器 5,500万/㎡、塚本ビル 2,810万/㎡。山野楽器は塚本ビルの1.97倍です。
無責任に素人が単純計算すると、山野楽器のバブル期の価格は、塚本ビルのそれの1.7倍と見て、6,409万/㎡の可能性があるのではないでしょうか。
違う土地の価格を比べて、バブル期よりも高くなったと思わせる表現は正しいとは思えません。
もちろん、地価公示の最高価格というのは正しいことですが、それは銀座の地価がバブル期のそれより高くなったことと=(イコール)ではないと思います。
不動産の値上がり神話はバブルで消えたと言われますが、やはり不動産はリアルエステート、価値がリアルな大切な財産です。
今回の地価の値上がりがバブルではなく、正しい経済の活気をもたらすものであって欲しいです。